
皆様こんにちは。フリーランス主婦のサイトウさん@Natsumi_designです。
今回のテーマは自分で回す!単価アップのサイクルです

単価アップのタイミングが分からなくて…

WAKARU of WAKARU!(分かる オブ 分かる!)
単価アップのタイミングは、
- 自分のスキルが上がったら
- 経験年数がそれなりになったら
と言われることが多いですが、どこかふんわりしていて「で、結局いつなん?」ってなりますよね…。
もしかして今?それとも来年?
スキルって誰がどう判断すればいいの?
経験年数だけ重ねちゃった場合は?(※私です…)
考えたところで答えなんて出ない底なし沼…。
結局開業時に何となく決めた単価のまま…。
働けど働けど猶わが暮らし楽にならざりぢっと手を見る by 石川啄木
…な展開は何としてでも避けたい!
そこで私は単価アップのタイミングを「待つ」のではなく自分で「作る」ことにしました!
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今回の記事は「単価アップするために必要な具体的なスキル」…ではなく、「単価アップのサイクルをぐるんぐるんに回しまくって納得できる報酬を得るためのステップ」に焦点を当てた内容になっています。

突然ですが皆様に質問です。
現在関わっている案件の報酬に満足していますかー?
満足していまーす!という方、今回の動画は見なくても大丈夫!
満足していませーん!なんだかツライでーす!という方は是非最後まで見てくださいね。
1 そもそも単価とは
単価とは「商品やサービス1つの値段」のことです。

価格表や見積書、請求書を作成したことがある方にはお馴染みの単語だと思います
- チ○ルチョコ1個¥20
- ヘアカット¥4,000
- カラオケ60分¥600
フリーランスの単価設定はどうかというと…人それぞれ。
案件の規模や住んでいる地域によっても変わってきますので、万人に向けて「これ!」と提示するのは本当に難しく…。
なんとなくの相場もあるにはありますが、それを自分の単価に反映するかどうかは正直微妙なところ…。

相場はあくまでも相場にゃ
極端な例になってしまいますが、バナーを1つ500円以下で受けている人もいれば、5万円以上で受けている人だっています。

ちなみに500円で請けていたのは昔の私です…
当時はゲーム会社で働く一応プロのデザイナーだったにも関わらず500円…。
個人の仕事の経験がほぼなかったとはいえ、破格すぎる値段設定ですよね…。
この辺のダメダメな、でも残念ながらよくある失敗話は過去の記事【クラウドソーシング】消耗せずに稼ぐための5つのポイント【失敗から学ぶ】でお話していますので興味がある方はご覧ください。
500円のバナーだと20個制作してようやく1万円ですね…。
- やってもやっても報われない…
- 依頼が来るとため息が出る…
- 一刻も早く終わらせたい…
と消耗してしまう可能性がかなり高いです…!
逆に言うと例え500円でも、
- 強力な実績になる!
- 依頼が来るとすごく嬉しい!
- もっとやりたい!
と超楽しく取り組めているのであればそれはもう全然あり!単価の見直しも必要なし!と個人的には思います。
少し脱線してしまいますが、なぜわざわざ「個人の見解」であることを強調するのかというと

安請け合いしてはダメだ!業界の価値が下がる!
という方が一定数いらっしゃるからですね…。
でも私は発注側と受注側の双方に別のメリットがあるのなら安かろうと高かろうとOKなのでは?と思っています。

どっちかがガマンするのはNG!

ツライだけの案件ならお断りする勇気も必要にゃ
仕事から得られるものってお金だけではないですよね。←個人の見解です
単価の見直しの目的
単価の見直しの目的を「儲けるため」としてしまうと抵抗感のある方もいると思います…。
それでは「仕事を楽しくするため」の選択肢の1つとしてみるのはいかがでしょうか?
フリーランスの場合、発注者と受注者の間での交渉は日常的に行われるごくごく当たり前の行為です。
私は自身のポートフォリオサイトに価格表を載せていますが、単純作業以外には全て「~」を付けて最低料金のみ提示しています。
前述の通り案件によって単価も変わるので「これ!」と決めることができないんですね…。

細かく丁寧に見積もっていくと、内容によっては2倍以上になったりすることもあるんですよ

交渉がうまくいかずに去られてしまうこともあるけど、そこはもうご縁にゃ…仕方ないにゃ

当たり前のお話ですが「1円でも多く搾り取ってやろう」的な発想はNGです!
自分が提供できる価値以上の金額をこちらから要求してはいけません

お客様が自分が思っている以上の金額を提示してくれた場合はありがたくちょうだいするにゃ♪もっと成長して恩返しにゃ♪
話を元に戻しまして…私が公開している価格表は不定期で更新しています。
トラブル防止のためにも価格表の注意書きに以下の二文を入れておくことをおすすめいたします。
※価格表は予告なく改訂する場合がございます。ご了承ください。
https://natsumisaito.com/price/
※すでにご契約いただいているお客様の金額につきましては契約書内容と金額に準じます。
最近だと2020年10月に価格表を更新しています。

どうして10月に単価の見直しをしたの?
という質問に対する回答が今回の記事のキーポイントとなります。
2 単価アップのサイクル
単価アップのサイクルのステップは全部で4つ。
- 仕事をギリギリまで詰め込んでみる
- 価格を見直す
- 一時的に仕事が減る…
- 新しい単価の定着を目指す
1つずつ丁寧にお話していきますね♪
step1 仕事をギリギリまで詰め込んでみる

仕事の当てが全然ない…コネもツテも実績も何もない…
という場合はそもそも単価アップなんて悠長に考えている場合ではないです…!

今すぐ営業してきてください…!
営業については過去の記事【フリーランス】自宅で完結!やさしい営業方法【もう怖くない】でお話していますので興味がある方はご覧ください。
単価アップは仕事の依頼がいっぱいで案件を選べるような状態になってから考えた方がよいです。
というのも仕事が少ない内は、ひとつの仕事を失うのが怖くて金額の交渉がしづらいんです…。
単価アップの交渉をすることで切れてしまうご縁もあるかもしれないですからね…。
まずは仕事をギリギリまで詰め込んでみましょう!

楽しく仕事ができる範囲でOKです
ここでひとつ注意ですが、ギリギリといってもあくまで「睡眠を削らずに働けるギリギリ」です。
休息を削るのは自分や子供が体調不良のときなどの切り札に取っておかないと、あっという間にパンクしますよ…!
仕事を詰め込むとその中から

この作業にかかる時間分、他の案件を進めたいな…
とテンションが上がりきらない仕事が浮き彫りになってきます。
その瞬間こそが「単価アップのタイミング」です!
次に似たような案件の相談が来た時に備えて価格を見直しましょう。
新価格で受注できればその分やる気も増えて楽しくお仕事できますし、もし失敗して失注しても希望通り他の案件に時間をかけることができますし、他に仕事がたくさんあるタイミングなのでダメージは少ないです…。(悲しいですけどね…)
step2 価格を見直す
私が2020年10月に価格表の見直しをしたのは「仕事がいっぱいになったから」です。
ちょうどツイートしていたので載せておきますね。

いっぱいですよね…!
でもどの仕事もとても楽しいです!!
価格表を作成していない方でも、「この案件なら○○円くらい」といったざっくりとした感覚はお持ちだと思います。
いまいちテンションが上りきらない仕事から順次新しい価格にアップデートしてみませんか?
どうやって価格を決めていくかは人それぞれだと思いますが、私が重視しているのは2つ。
- 自分で決めた最低賃金を上回っているか
- その依頼が来た時に喜べるか
時給でお見積りをすることに反対する方もいますが、それでも「最低賃金」くらいは決めておいた方がスムーズに価格を決められますよ。
バナー500円時代は依頼が来たら心のなかで溜め息…という自分にとってもお客様にとっても非常によろしくない(ごめんなさい…反省しています…)状態でした。
今はどんなに小さいバナーでも4,000円~としているので依頼が来たらとても嬉しいですし、楽しく制作できています♪
step3 一時的に仕事が減る…
単価アップすることで一時的に仕事が減ってしまうこともあるかもしれませんが、めげずにまたコツコツ増やしていきましょう。

えぇっ!?仕事が減るのは困る!!
という方が大多数だと思いますが、売上の波が激しいフリーランスが一定額を稼ぐためにずーっと働き続けるのは大変ですし、失注を恐れすぎていては価格交渉もできません…。

仕事同士で比較してうまく手放していかないと、新しい良い出会いがあった時に時間が取れず枕を涙で濡らすことになるかもしれません…。
少し話が逸れてしまいますが、私は月ごとの売上目標は設定せずに最低ラインだけ決めており、そこさえ超えていればどれだけ稼いでも稼がなくてもOKとしています。

仕事がない日が数日続いても「最低ラインは超えているからな~まいっか♪」と割り切れるので便利です
YouTubeの投稿やTwitter、Instagram、ブログなどの整理は仕事がない日にまとめてやっています。
詰め込み期間は仕事に集中!仕事が減る期間はその他に集中!とメリハリもつくのでそういった意味でもおすすめのサイクルです。
step4 新しい単価の定着を目指す
新しい単価で仕事を続けていると、ポツポツとこれまでになかったような新しい案件やお客様との出会いが増えてきます。
コツコツコツコツ地道に頑張ってチャンスを掴み続け…単価アップ前と同じ量の仕事ができるようになってきた頃には前より高い報酬が得られるようになっているはずです!
報酬の推移を図で示してみます。

長期的に見るとじわ…じわ…と増えていくのがお分かりいただけますでしょうか?
最初は恐る恐る提出していた単価アップ後の見積書も、数をこなすことで段々と自信満々で提出できるようになってきます。
単価アップしたまま滞りなく受注・制作・納品し、リピーターも獲得できるようになってきたら「単価が定着した!」と言ってもよいと思います!

おめでとうございます♪
step1に戻る
step1~4までのサイクルを図にしてみました。

単価アップしたまま仕事をたくさん請けられるようになってきたら、さらなる単価アップを考えてstep1の「仕事をギリギリまで詰め込んでみる」を試してみてもよいですね。
逆に「仕事が全然なくなってしまった…」と感じたら単価ダウンを検討してみるのもありですし、「今の報酬で十分だな」と感じたらそのままでもよいと思います。
今回の記事のタイトルは「自分で回す!単価アップのサイクル」でしたね。
この「自分で回す!」とは「自分でコントロールする!」という意味です。
自分の単価は自分でコントロールしましょう!
私も開業当初は何となくで見積もっては失敗…というのを繰り返していたのですが、このサイクルを思いついてから地道に繰り返すことにより納得感のある見積りができるようになってきました。
3 単価アップのメリット・デメリット
メリットその① 報酬が増える
元気に仕事を続けるためには「お金」も必要です。
増えた分のお金で設備や学習に投資できますし、美味しいご飯だって食べられます。

必要なものを「必要です!」と伝えること自体に良いも悪いもありません、普通のことですね
ここまで記事を読んでいてもまだ「単価アップ」に罪悪感を感じてしまう…という方は、まず自分が本当に必要としている金額を知ることからはじめるとよいかもしれませんね。

そもそも単価アップの必要がないケースだってあるにゃ
メリットその② 受注者を大事にしてくれる発注者が増える
激安案件ほど無理な注文が多い
というのはフリーランス業界ではよく言われている悲しいあるあるで…残念ながら私自身もそのように感じたことは多々あります…。
体感で申し訳ないのですが、バナー500円時代と比べると現在のほうが遥かにお客様から大切にされている実感があります。

思い込みだったら恥ずかしいのですが…

「少ない報酬で心身すり減らして働くことを喜んでくれる方」よりも「正当な報酬で元気にモリモリ働くことを喜んでくれる方」と末永くお付き合いしていきたいにゃ
メリットその③ 自由に使える時間が増える
「働けど働けど…」の状態から脱却できるので、自分が自由に使える時間が増えます。
自由に使える時間が多いと好きなことができるので心身が安定しやすいです。
趣味や家族との時間に充ててもいいですし、学習の時間に充ててもいいですね。
さらに仕事の時間を増やす!というストイックな選択肢も全然アリ!です。
私は家族との時間や学習の時間は確保できるようになってきましたが、まだ趣味を思う存分楽しむ程の余裕はできていないので引き続き単価の見直しは積極的に行っていこうと考えています。

YouTubeやブログにもっと時間を使えるようになるぞー!

あとマンガとゲームもでしょ

仕事も大事だけど日々の潤いも大事!
このようにメリットが多い単価アップですが、デメリットもあります…。
デメリットその① 今までの取引先の依頼が受けにくくなる
今まで支えてくれた取引先に単価アップの交渉をするのは心苦しいですよね…。でもこれは「変化すること」を選択した人なら誰しもが乗り越えなければならない試練です…。
もし交渉がうまくいかずに一時的に関係が途切れてしまったとしても、また別の形で関わることもあると思います…。

お困りの際はいつでもお気軽にご相談くださいっ
デメリットその② スタートアップや個人の依頼が受けにくくなる
私は価格表を公開して随時更新をしているのですが、予算の少ない方からの新規のお問い合わせは減ってきている…というかほぼなくなってしまったように感じます。
少し寂しいですが、いざとなったら面白そうな案件を自分で見つけて自分から突撃することもできるので「まぁいいか」と割り切っています。

自分から突撃するのは無償でもいいからやりたい時!
ざっくりまとめ
まずはじめに「そもそも単価とは」についてお話しました。
- 単価とは商品やサービス1つの値段のことです。
- 割りに合わない案件ばかり請けていると仕事がツラくなってしまいます…。
- 仕事を楽しくする選択肢の1つとして単価の見直しをおすすめします。
2番目に「単価アップのサイクル」についてお話しました。
- 仕事を詰め込めるようになったら単価アップのタイミングです。
- 単価アップすると一時的に仕事は減るかもしれませんが新しい案件やお客様と出会えます。
- 新しい単価が定着すれば、さらなる単価アップも期待できます。
最後に「単価アップのメリット・デメリット」についてお話しました。
- 受注者を大事にしてくれる発注者が増えます。
- 自由な時間が増えるので心身が安定しやすいです。
- 「変化すること」を選択する以上、別れもあります…。
私が「破格のデザイナー」を脱出できたのは、専業主婦時代に突然とある企業から案件の相談を受けたことがきっかけです。
すっかり自分で稼ぐ自信をなくしていたのと、3歳なりたて長男・0歳次男を自宅保育中だったのとで気持ちは後ろ向き…。
一度は断ったのですが食い下がられ、

この金額なら断られるだろう…
とおそるおそる提出した自分にしてはかなりお高めの見積書…。
それに対する返信を見て、私は号泣し、自分の行為を恥じました。

金額を3倍に変更してください
あなたのデザインには価値がある、あなたのスキルを我々は求めている、あなたに協力して欲しいー
そんなメッセージが込められているように感じました。
この出来事がもしなかったら、私は今も次男を自宅保育中の専業主婦だったかもしれません。
単価アップには自信が必要不可欠です。

駆け出しが安請け合いするから業界の価値が下がる
と嘆いているベテランの方、もしいましたら、

あなたならこの案件○○万円で受けられますよ
と周りの駆け出しの方々に教えてあげてくださいませんか?
私のように、その言葉を心の支えにして頑張れる人もきっといると思うんです。
駆け出しが頑張れずに脱落してしまう業界は、価値が下がるどころか衰退してしまうんじゃないでしょうか?
「皆で」単価アップのサイクルを回して、楽しくお仕事頑張りましょう!

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